専属美容師のブログ

ロングヘアは5年分の通知表…髪は過去も思い出やルーツも記録する

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髪の毛って、なにも話さないけど、実は、その人の過去も習慣も覚えてて

 

ロングヘアなら、毛先に5年前の自分がまだ生きてる。

食べたもの、恋愛でウキウキしていた日、失恋して泣いてた日、

カラーやパーマの記憶も。

 

 

先日、パーマをかけていただいた際に

『東北の出身のかた、身内にいますか?』って聞かれました

 

『キューティクルが厚く、まっすぐで、水をはじきやすい』

寒くて乾燥の強い地域は、風や外気から守るために水分を逃がしにい髪

 

 

『キューティクルが薄め、くせが出やすく柔らかい

暑い地域は熱を逃がしやすい髪

 

 

なんだそうです。

わたしの知る限りでは、東北の親類はいなくて、あまりピンと来なかったけど

遡ると、そうなのかも。。

 

DNAや性別やホルモンや年齢でも変わるが、日本の北と南どっち側から来たかのルーツを、

髪の毛の質から感じ取れるんだなぁって

ちょっと、『深イイ♡でした

 

 

髪は1ヶ月に約1cm伸びる

だから、ロングヘアなら4〜5年分の毎日の選択の積み重ねが、通知表のように髪の毛に残ってる

数年前にやったブリーチの履歴だって、切るまでずっと…

 

 

切るという儀式(ヘアドネーション) 

ヘアドネーションをする時は、何年も髪を伸ばさないもいけない。

美容師さんは誰かのために大切に育ててきた髪の毛を、とても丁寧に扱って

整えて、束ねて、長さを測って

切った髪の束も大切に扱う。

まるで、臍の緒で繋がれた赤ちゃんを扱うような感じ。

でも、普通のカットで落ちた髪の毛は?

床に落ちて、ホウキで集められてゴミになるんだけど

 

SNSでみた投稿

『カットした髪の毛を、美容師が踏んでた。

さっきまで、わたしの身体の一部だったのに。もうあの美容室には行かない』

という内容の投稿。

 

結構怒ってて、色んな人がコメントしてて

最初はわたしも「そこまで?」って思ってたんだけど

 

その毛先に、その人の何年か分の人生が刻み込まれてて

もしかしたら、やっと過去を手放す決断で切ったのかもしれないし

そこはわかんないけど、、、

 

自分が雑に扱われた気がしたんだろうな

それで、傷ついたのかも。

毎日何人もの髪の毛を扱う美容師と、何年も大切に髪を手入れしてきたお客様自身

 

私自身も、【見て、こんなに切ったんだよー】って見せるために

ササッと足で髪の毛を集めて見せたこともある。

 

なんか手で集めたら、床を触る事になるから(もちろんその後に手は洗ったとしても)

逆に衛生面が気になる方もいるだろうしって考えだったけど

 

→ほうきを取りに行く手間を惜しんだだけだよね?不安スミマセン…

 

髪を踏んではいけないマニュアルがあるわけではないし、正解も不正解もないけど、

大切な過去を一緒に過ごしてきた髪だから、切った髪の毛も大切に扱ってほしい。

 

 

『そこに気付ける』『そこまで感じとれる』

そうゆう美容師さんって選ばれるんだろうな。

ただの作業になっちゃいけないんだな。

 

髪の毛ってやっぱり深い

 

今日もありがとう♡

では、また。

 

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